地方都市における地域参画型短期大学教育

久留米信愛女学院短期大学は
文部科学省の「特色ある大学支援プログラム」に採択されました。

大学教育の優れた取り組みを選定する文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム」。平成16年度は全国約1,200校の大学・短期大学から福岡県内では、久留米信愛女学院短期大学をはじめ九州大学と福岡教育大学の3件(全国で58件)が採択され、大学教育のモデル校と認められました。

採択理由

この取り組みは、久留米信愛女学院短期大学が開学から使命とする「地域社会と結びつき地域社会の貢献する」を達成するために、既に12年以上にわたって組織的に実施され、生涯学習センターやオープンカレッジに実証されるように大きな成果をあげています。 現在、大学・短期大学には、地域・社会との連携に対応できる特色ある教育が求められており、この取り組みの「教職員と学生が主体的に取り組む地域共生的活動」という点はこうした社会の多様な要請に十分に応える優れた取り組みであると認められます。特に平成4年からの取り組みを平成15年に改革し、地域参画推進室と地域参画推進センターへの名称変更や、地域参画推進連絡協議会の設立、信愛コラボレーションプラザ及び地域参画宣言については、先進性も見られ、今後、この取り組みは他の短期大学の参考になり得る優れた事例であると言えます。(文部科学省)

地域と共に歩み続ける短期大学を目指して

取り組みの目的と特色
「自己を他者に生かす」というカトリックの精神に基づいた人間教育が本学の教育理念であり、地域社会に貢献する人材の育成が本学の教育目標です。地域参画型短期大学として、地域に貢献するとともに、地域の教育力を短期大学教育と結びつけ、学生の全人格的成長を支援し、本学の教育・研究活動の質の向上を図るのがこの取り組みの目的です。行政や地場産業と連携し、市民や同窓生と協同して、学生と教職員が地域参画プログラムを展開します。

取り組みの組織化
本学の取り組みは「地域参画推進室」「地域参画推進センター」「地域参画推進連絡協議会」の3本柱によって組織され、展開しています。

久留米信愛女学院短期大学 地域参画宣言

本学院は、久留米市より「次世代を担う若者の心の教育、特に将来母親となる女子の人間教育」を行う学校設置の要請を受け、昭和36年に開設された。短期大学は昭和43年に開学され、以来、カトリック建学の精神に基づいた人間教育及び地域社会に貢献する高等教育の2つを教育の柱としてきた。
今日の地方都市は、少子化や高齢化、環境問題等の課題及び地方分権の推進により、大きく変わろうとしている。地方と共生し、地域に必要とされる人材を育成してきた本学は、今後より一層、久留米市を中心とする地域社会と連携して貢献する必要があり、同時に、地域参画活動を通して、われわれ自らもまた成長することが求められている。
本学は「自己を他者に生かす」という精神に基づき、学生・同級生・教職員の一人ひとりが知識・技術・経験を持ち寄り、地域と連携し貢献することを誓い、ここに地域参画宣言する。

平成16年3月1日

地域参画推進連絡協議会の設立

本学の地域参画活動は外部からの評価を定期的に受けています。
この、外部評価を受けるための組織として、学長を議長とする「地域参画推進連絡協議会」を平成16年4月1日に設立しています。
同協議会は、信愛の学内委員に加え、学外委員として久留米市長・副市長・教育長・久留米市各部長という行政を司る立場の方、久留米商工会議所会頭・同専務理事といった産業界からの委員によって構成されています。
地域との密接な連携を図り、地域貢献の組織的・総合的な取組を推進し、久留米市等との定期的な意見交換及び評価を受ける協議会会議では、毎回熱心な議論が交わされます。これまでに子育て支援、食育推進、中心市街地活性化など本学ならでは地域参画活動が同協議会で高く評価されています。これからもこの協議会を通じ産・官・学連携をよりいっそう強固なものとしていきます。