2025.4
今月の読書のテーマは「日本の世界遺産について知ろう」です。
世界遺産とは世界遺産条約に基づいて登録された、破壊や開発から守るべき世界的に貴重な自然や建物のことです。自然遺産、文化遺産、複合遺産の3種類があります。
世界遺産として登録されるためには、その遺産の価値が認められていること、将来にわたって守られているしくみが整っていることなど、いくつかの条件があります。
日本にもいくつもの世界遺産があり、その数は登録数ランキング世界135ヶ国中11位です。誇らしいですね。
例えば、富士山は2013年に文化遺産に登録されました。「信仰の対象であり、芸術創作の源泉」という見えない価値が認められたのです。ただしそのため、多くの登山者が富士山に訪れ、ゴミ問題が起きているという現実も生まれています。
また原爆ドームも文化遺産です。被爆後の惨状をそのままの形で伝えており、過ちを繰り返さないための平和のシンボル(負の遺産)として世界遺産に登録されました。
本来なら実際に遺産を訪ねたいところですが、まずは本を通して、各遺産を巡ってみませんか?『世界文化遺産富士山のすごいひみつ』(グループ・コロンブス編 主婦と生活社)、『美しき教会と祈り:世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」』(松田典子著 講談社)など、ページをめくって、そのすばらしさを感じてみてください。さらに、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標16「平和と公正をすべてのひとに」とあるように、日本の未来を考えるきっかけになると思います。
世界遺産に関する本は、美術全集コーナー、書架4-7などにあります。特に紹介したい本は展示もしていますので、図書館に来てみてください。
2025年04月01日