2024年03月01日

3月の読書のテーマは?

3月読書のテーマ 「災害についての知識を深めよう」

災害心理学の本に、「人間の心は予期せぬ異常や危険に対して、ある程度鈍感にできている」と書いてありました。なぜなら、日常で些細なことにもいちいち反応していたら、神経が持たないからです。過度な緊張とエネルギーのロスを防ぐために、心には「余裕」が必要だとのことでした。
ただそのため「自分は大丈夫」「どうせたいしたことはない」「家のほうが安全だ」と考えて逃げ遅れ、犠牲者が増えてしまうことがあります。2011年に起きた東日本大震災では特に避難で余裕がなかったり、防災行政無線から更新の情報がなかったりしたことなどが被害を拡大させてしまった理由のひとつに挙げられます。
突然降りかかる災害では、とっさの判断・危機回避が必要です。「災害による危険とはどういう状況なのか」などの知識をはじめ、正しい情報が欠かせません。また災害後のダメージの中で、生き延びるための備えも重要です。
何からはじめたらいいのか…と途方に暮れてしまいそうですが、まずは災害に関する本を読んでみませんか。本は、まとまった知識や情報が整理されているのでわかりやすく、1冊だけでもかなりの情報を得られます。
知識を深めることで、心構えや備えも整っていくことでしょう。

参考文献:広瀬弘忠著『人はなぜ逃げ遅れるのか』集英社 2004
今泉マユ子著『親子で学ぶ防災教室 防災グッズがわかる本』理論社 2021