校長ごあいさつ 共に学び、共に拓き、共に生きる

「未来を拓(ひら)く、自分を啓(ひら)く、学院を開く」、久留米信愛学院では現在、「信愛 ひらくプロジェクト」を推し進めています。
生徒の皆さん一人ひとりが自らを「啓く」ことからはじめ、個々人の可能性、ひいては社会の未来を「拓く」ことを目指して、時代に即した新しい学力観に基づく指導要領や高大接続改革に対応するために学院の教育体制をさらに「開く」ことを進めています。その一環として、2018年4月からの中学校と短期大学の男女共学化に続き、2019年4月には高等学校でも男子を迎え入れました。
現代社会はグローバル化を加速度的に進展させ、その名のもとに世界規模でのあらゆる面での自由競争の波が押し寄せています。その反動として、自らの国家や民族の利益をひたすら優先する動きが活発になったり、また、もっと狭い範囲での「地元」志向、地域自立のうねりが起こったりもしています。私たちの学校は、複雑化し不確定で混乱に満ちた現代の、国際社会においても地域社会においても、自らの能力を最大限に発揮し、社会の安定と平和に貢献できる人物を育成するという使命(ミッション)を持っています。
1961年、久留米市長の「心豊かで聡明な女性を育むミッションスクールを、久留米に」という地域の招きに応える形で創立を見た久留米信愛は、半世紀以上にわたり当初の要請に従ってひたすら女子教育の営みを続けてきました。そして今、わたしたちに求められているのは、男女の別なく、未来を担う青少年に対して「主体性を育み、多様性を受け容れ、協働性を身につける教育」を実践することだととらえています。
大阪、熊本、和歌山、久留米と、信愛姉妹校間で130年を超えて積み上げ、分かち合ってきた「信愛教育」を土台とし、「一人ひとりを大切にし、寄り添う指導から、自律、さらに自立へ向かわせる指導」という姿勢を堅持しつつ、人と人との多様な交わりの中で、寛容の精神をもって主体的に生き、協働性を身につける教育の実践を通して、生徒の皆さんが社会に平和をもたらす人として貢献することを願っています。
仲間と共に未来を拓き、共に生きていくために、この信愛で共に学びましょう。

久留米信愛中学校・高等学校
校長 菅原 信博

教育方針

学院の使命

カトリックの教育理念の基づき、すべての人々の命を大切にし、
誠実かつ敬虔にして、公共の福祉、平和の実現にすすんで貢献できる人物を育成する。

教育目標

  • カトリック精神を基盤とする教育理念の上に立ち、生徒の全人格的陶冶を目指す。
  • 生徒一人ひとりが主体性を確立し、おのおのの可能性を最大限に開発して、絶えず自分を越えて学ぶ姿勢を生涯持ち続けることのできる自己形成力を養う。
  • 人間社会の多様性を理解し、とりわけ弱い立場に置かれた人を大切にする豊かな心を持ち、社会に秩序と平和をもたらす慈愛、信頼、寛容、感謝、協力の精神を育む。

信愛教育5つの柱

1.キリストの教えに根ざした教育

2.一人ひとりを大切にする教育

3.能力の開発を目指す教育

4.自己形成を促す教育

5.社会貢献への態度を形成する教育